多文化世界

『多文化世界』青木 保 (著)

書評
執筆責任者:シト
今回、私が紹介するのは『多文化世界』です。これは、多くの重要な社会的課題に関する洞察、文化の多様性を尊重し、共通の理解を築くといったごく一般的なことを強調している書籍です。911を契機に、多文化世界における課題とその対処法について書かれていますが、今日においてもこの内容は色あせていないと言えます。文化の多様性を支持し、文化の力の向上を重視するため、地域ごとの文化を発展させ、世界に発信する努力を強く薦めています。これ以外にも様々な社会問題についても触れられており、グローバル化、文化、近代的国民国家と都市政策についても扱われています。グローバル化では、欧米基準での一元化や画一化が個性や文化の多様性を損ない、全体主義的な社会を生み出す可能性があると書かれています。文化では、文化のアイデンティティを主張する際の課題やバランスについて書かれています。近代的国民国家では、国内に異なる文化や民族共同体が存在する場合、個人と集団との調和を図るために、法的平等と文化の多様性を認識する必要があると述べています。また、都市政策においては、文化を実感し、直接感じる機会を提供することが文化の保存と発展に寄与すると強調しています。以上のように『多文化世界』は、異文化間の対立と共存、グローバル化、文化、国家、都市政策など、多くの重要なトピックについて深く洞察を提供する一冊です。この本は今日の多文化社会に直面する課題についての理解を深め、異なる文化を尊重し合い、共通の理解を築くための価値観を示しています。現代社会の多くの問題に関心を持つ人、グローバル化に関する基礎的な背景知識を知る入門書に興味がある人に是非お勧めしたい。
(706文字)

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