『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』ときど(著)
書評
執筆責任者:Bungeee
「東大卒のプロゲーマー」あなたはこの肩書きを見て、どう思うだろうか。東大を出ているのにもったいない?プロゲーマーにならない方が稼げたんじゃないの?そんな声が想像できる。今回取り上げる本は、東大卒のプロゲーマーときど選手の著書『世界一のプロゲーマーがやっている努力2.0』(2019年発売、ダイヤモンド社)である。ときど選手は、世界を舞台に活躍中のプロ格闘ゲーマーである。著者は、変化のスピードが速いプロシーンにおいて、試行錯誤を繰り返してたどりついたやり方を努力2.0とし、それを6つの法則に分けて記している。また、人生とゲームがどう関わってきたのか、さらに著者の今のミッションはどんなものなのかについても書かれている。著者は、常に自分の気持ちと向き合い、行動に移してきた。例えば、自分はゲームが好きだから、ゲームをする時間を作るために勉強をしている。自分が東大にしか興味がないから、東大に受かるために必要な学習計画を立てている。東大大学院を中退し、一度は公務員になろうとするが、自分の中のゲームが好きという気持ちに気づき、プロゲーマーとしての道を選んでいる。他にも、プロゲーマーとして結果が出なくなったときには、紆余曲折を経てプレイスタイルを変えている。プロとして結果が出なかった時期でさえもポジティブに解釈する強さに、日々勝ち負けと向き合い続けるプロゲーマーの矜恃が見える。一人のプロゲーマーがどう考え、一つの選択肢を選んでどう歩んできたのかが丁寧に記された本著。本著を読んで、あなたはどう生きるだろうか。プロゲーマーはもちろん、プロゲーマーに興味がある学生、そして結果を残したい人や、何かに挫折してどうしたらいいかわからない人にもぜひおすすめしたい。
(728文字)
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