『EVと自動運転 クルマをどう変えるか』鶴原吉郎(著)
書評
執筆責任者:シト
今回私が扱うのは、車に関する本で好きな『EVと自動運転 クルマをどう変えるか』だ。今、世間でよく言われているクルマ関連の話題は電気自動車や自動運転などだろう。クルマの未来はテスラが塗りつぶすなどと安易に思っている。しかし、それは違う。本を開いてプロローグを見ているとe-Palette Conceptが現れる。これは、トヨタが表現したこれからのクルマの姿だ。これは、電気自動車であり、自動運転車である。しかし、それだけではない。コネクテッド化されサービス化されている。コネクテッド化とは、車がインターネットに常時接続することによる機能拡張やサービス提供をすることを意味する。これは車の進化の方向性として想像しやすいだろう。身の回りのもので分かりやすくコネクテッド化されているものが多いからだ。しかし、サービス化はどうだろうか。電気化され自動運転化されコネクテッド化もされた。そのうえでのサービス化はどういうものなのか。そもそもどう関係しあい、なぜそうする必要があるのか。この本には書かれている。自動車業界のちょっとした歴史を振り返る。それから日本の自動車業界の現状を見て、問題を発見する。電気化という解決策を見る。そして、自動化、コネクテッド化という動きを見る。最後に、実はさまざまなものに変革をもたらすであろうサービス化を見ていく。同じ失敗をまた繰り返してしまうのではないかとハラハラしたり、企業や国にイライラしたり、努力が踏みにじられる悔しさを味わったりと読者にとっては、いろいろと忙しい本かもしれない。しかし、この本を通して私は、車の進んでいく方向性が分かり、さらに先に起きるであろう問題と解決策を見つけることができた。車についてあまり知らない人、興味がありいろいろ知っている人、両者にも発見はあると思うため、ぜひおすすめしたい。
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